製薬工場さまの受変電施設設備増強工事。取り合いの難しい高・低圧配電設備を製造会社さまとの協業で施工できました。

投稿日 : 2014-04-04

関東圏にある巨大な製薬工場。
丸芝はここに納めた東芝製機器のメンテナンスも担当しています。それがご縁となり、工場の電気設備全体を管理している元請け企業さまから、
「丸芝さんで、受変電設備の改修は可能だろうか?」と問い合わせをいただきました。
対象になるのは、工場内に設置され丸芝がMCCB(配線用遮断器)の定期点検などを担当している1,000KVA高圧変圧器。工場の設備増設を行うため1,500KVA高圧変圧器に更新したいのだが、配電盤の筐体はそのまま利用したいという内容でした。

一般に、高圧配電盤の方が高い技術が必要と思われがちですが、実は低圧配電盤にも独特の難しさがあります。

低圧配電盤は、V(電圧)が低いかわりにA(電流)が大きくなるので、導体にブスバーと呼ばれる銅製の板を使います。電流量が増えればブスバーはすべて、より大きな銅板に交換せねばなりません。しかも今回はMCCBまで増設せねばなりませんから、既存のブスバーを流用すると容量が不足してしまいます。

さらにもうひとつ、マンパワーの課題が…。この種のプラント工事は、ほとんどがお盆か年末年始、工場が操業を止めた間に集中します。丸芝の電機のエキスパートは、全員予定がふさがっているうえ、盤製造を行う丸芝の東関東支店も手いっぱいの状態。

そこで、そもそもこの配電盤を製造したS電機さま(銘板があるため、すぐに判読できます)にお声がけ。丸芝が設計、機器納入、監督立ち会いを行い、S電機さまが実作業を担当する協業が成立しました。さっそくS電機さまから図面をお借りして設計を開始。さいわいこの盤はスペースにかなり余裕があり、トランスも屋外設置だったので、さほど苦労することなく設計が完了、工事もチームプレイでごくごくスムーズに完了しました。

丸芝は小さな電機商社ですので、このようなフレキシブルな働き方にも対応が可能。良い仕事を残すことができました。

飯田氏

事例8_1
配電盤内に余裕があったためスムーズに工事が行えました。